視覚障害者(全盲)が作成・発表しやすいプレゼン – markdownテキストファイル→pandocでhtml slidyに変換→NVDAとGoogle Chromeで表示 #nvdajp #パワーポイント

pandocの-iオプションで箇条書き項目を一つずつ表示できるように変換できたり、html5の<video><audio>タグを直接書いて動画や音声も指定できて、視覚障害者(全盲)の私がプレゼンテーションを作るのにはとても便利な方法です。

人目を引くようなアニメーション効果までは作成できませんが、要点を示す箇条書き、表、画像(静止画)、そして音声と動画を織り込んだhtml形式のプレゼンデータを、テキストファイルで作成できます。

必要なもの

仕様するソフトやデータ形式は次のものです。

  1. スクリーンリーダーNVDA – 視覚障害者がパソコン操作全般で必要な画面読み上げソフト。
  2. Google Chrome – htmlファイルをこのブラウザで開いてプレゼンをします。
  3. HTML Slidyのslidy.jsとslidy.css – htmlをスライド形式で表示するために必要
    4.markdown – テキストファイルでhtmlを簡単に各ための仕組み、行頭に見出しや箇条書きを表す記号を付け加えて作る
  4. pandoc – markdown形式のテキストファイルをSlidy形式のhtmlに変換するソフト
  5. テキストエディタ、文字コードutf-8で改行コードunix形式で保存できるもの(Notepad++など)。pandocがこの形式しか受け付けない

HTML Slidy形式のスライドのサンプル

下記の「スライドのサンプル」のリンクから私が作った短いスライドが開きます。

Google ChromeまたはFirefoxで開けます。

Internet Explorerではhtml5タグでの音声と動画の再生ができません。

iOSのブラウザからも音声と動画の再生はできないようです。

ページが開いたら、スペースキーで次のスライド、バックスペースキーで前のスライドです。

F11キーでブラウザの全画面モード。

スクリーンリーダーNVDAを使用している場合、NVDAキー+F2キーの後にFキーを押すと、画面下のヘルプメッセージが消えます。

markdownの書き方

上のスライドのデータを見るのがわかりやすいと思います。

次のリンクからダウンロードできます。

markdownのテキストはこんな感じです。

# これは見出し

- 箇条書きの項目1
- 項目2
- 項目3

markdownでは見出し、箇条書き、番号付き箇条書き、表、そして画像ファイルの指定ができます。

音声ファイルや動画のファイルをスライドに入れるには、<div> </div>タグで囲んでその中に、htmlタグをそのまま書きます。

html5の<video>タグや<audio>タグの書き方がシンプルでわかりやすいです。

同じように、YouTubeの動画を指定することもできます。

YouTube動画の「共有」ボタンを押して、「埋め込み」を選ぶと出てくる<iframe>タグを張り付けます。

pandocでmarkdownテキストをSlidyのhtmlに変換

まずWindows用のpandocをインストールします。Windows用のインストーラーでインストールすると環境変数なども設定されます。

そして、コマンドプロンプトでたとえば、次のように実行します。


pandoc -f markdown -t slidy -s -i -o output.html input.txt

オプションの意味は次の通り。

オプション 意味
-f 変換元ファイルの形式(ここではmarkdown)
-t 変換先ファイルの形式(ここではslidy)
-s スタンドアロンのhtmlにする(複数のhtmlを使うときはヘッダ部が要らないので指定しない)
-i 箇条書きを一つずつ表示(インクリメンタル)、指定しなければ一度にすべて表示
-o 出力ファイル名
input.txt 入力ファイル名、拡張子を.mdにすれば-fは指定しなくても自動で判断

バッチファイルなどを作り、「送る」メニューなどに登録すればもっと使いやすくなるかもしれません。

また全盲の私が実際に発表する場合、スクリーンリーダーの音声を聞きながら行うことも可能ですが、音声はオフにして、点字ディスプレイの点字で表示を確認しながら行う方がスムーズにいきます。

参考

必要なソフトのダウンロード先

オフラインでHTML Slidyを使用する場合はSlidyのスクリプトとスタイルシートのファイルをダウンロードする必要があります。次のページの「slidy.zip」というリンクからダウンロードできます。

pandocは次のリンクからWindows用のインストーラーをダウンロードできます。リンク名がたとえば「pandoc-1.17.2-windows.msi」のようになっているところです。

NotePad++は設定でUnix形式の改行コードと、utf-8の文字コードでのテキストファイル作成ができます。「EUC-JP 対応版」となっていますが、utf-8でも保存できます。

HTML Slidyやmarkdown、pandocに関するサイト

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