テキスト(文字)入力で音符を入力できる楽譜作成ソフト「MuseScore」、スクリーンリーダーNVDAで使える五線譜・MusicXML・midi作成ソフト

五線譜の楽譜作成ソフトには、スコアメーカーやフィナーレなどいろいろありますが、これらのほとんどは、画面上の五線譜にマウスで音符を張り付ける方式で、視覚障害者(全盲)には使えません。

「MuseScore」はスクリーンリーダーNVDAの読み上げを頼りに、視覚障害者が五線譜の楽譜を作成できるソフトです。無料でダウンロードして使用できます。使えると言っても、ピアノのバイエルを90番くらいまでしか弾けない私の音楽のレベルでのことなので、本格的なものがどこまでできるかは分かりません。

私が試したバージョンはWindows版のMuseScore 2.0 Betaです。Beta版ではないバージョンは1.3になっていますが、こちらはNVDAでの読み上げはできないようでした。

MusicXMLやmidi、pdfでの保存ができます。

音符入力モードのときに、左右カーソルで音符を移動すると、midiで入力した音が聞こえます。

また、NVDAの読み上げで、「音符、音高G3、拍数4分音符、声部1、小節1、拍1、譜表1」のように音符の情報を聞くことができます。情報の意味は次のようなものです。

  • 「音符」は音符か休符か
  • 「音高G3」はG(ソ)の音、3音列ということ。1オクターブ高いソはG4、低いソはG2
  • 「拍数4分音符」は8分音符や16分音符など
  • 「声部1」はメロディーがいくつかあるときに声部1とか2になる
  • 「小節1」は何小節目かということ
  • 「拍1」は小節の中で何拍目か
  • 「譜表1」は、たとえばピアノの楽譜で譜表2は左手

音符を入力できる状態にするまで

Altキーを押しただけではNVDAは何も読み上げをしないので、例えばAlt+fと押して「ファイル」、Alt+eで「編集」などのメニューを開く必要があります。その中のメニュー項目はNVDAで読み上げられます。メニューは次のの通り:

  • Alt+f ファイル
  • Alt+e 編集(Edit)
  • Alt+v 表示(View)
  • Alt+a 追加(Add)
  • Alt+n 音符(Notes)
  • Alt+l レイアウト
  • Alt+s スタイル
  • Alt+p プラグイン
  • Alt+h ヘルプ

NVDAが音符の情報を読み上げるのは「音符入力モード」のときで、nを押してエンターキーを押すと音符入力モードになります。私は最初このことが分からなかったので、「あれ、何も読み上げられないじゃないか、読み上げに対応しているのは別のバージョンなのかなあ」と迷いました。

まずCtrl+nで新しく楽譜を作ります。

タイトルや作曲者などを入力して、「楽譜テンプレートから作成」か「新しいスコアを最初から作成」を選べますが、最初から作成を選びます。「次へ」を押します。

楽器を選びます、「ピアノ」や「クラリネット」など学期名にカーソルを合わせて「追加」のところでエンターを押します。「次へ」を押します。

調合(キー)とテンポの設定になりますが、テンポは「スピンボタン120bpm」などと読み上げられるところで上下カーソルで設定できます。

しかし調合はキーボードからは指定できません。後でMusicXMLで一度保存してそれを編集して読み込みなおします。「次へ」を押します。「完了」を押します。

拍子と小節数を設定します。NVDAの読み上げを聞いてキーボードで設定できます。4分の3拍子、16小節などと設定できます。

これで音符を入力しはじめられるのですが、調合を設定するために、MusicXMLで保存します。Alt+fでファイルメニューを開きその中の「エクスポート」を選び、ファイルの種類をMusicXMLにして保存します。今編集していたファイルを閉じておきます。

保存したMusicXMLファイルをテキストエディタで開き、0と書かれているところを書き換えます。

fifthsタグで挟まれた数字がシャープやフラットの数で、0は何もつかないのでハ長調、1ならシャープが1つ、マイナスをつけるとフラットの数で、-2ならフラットが2つです。

町長ではなく短調を指定するときはmajorのmajorをminorにします。

書き換えたMusicXMLファイルをCtrl+oで開きます。これで音符を入力しはじめられます。

音符入力モード

まずnキーを押すと、「音符入力モード」になります。右カーソルを押して「休符、拍数、小節…」と読み上げられれば音符入力モードになっています。

Escキーを押すと「音符入力モード」を抜けます。

「音符入力モード」で次のように数字とアルファベットで音符を入力することができます。

4分音符のドは5c、8分音符のレは4d、2分音符のミは6eで全♪のファは7fです。

4分休符は50、8分休符は40と入力します。

数字の意味は:

  • 3が16部音符
  • 4が8部音符
  • 5が4分音符
  • 6が2分音符
  • 7が全音符

c d e f g a b はドレミファソラシで、音の長さの数字の後につけます。

0は休符で、長さは音符と同じように0の前に数字をつけます。

音の長さを省略すると前の音符と同じ長さになります。例えば、5cd4efgaと入力すると、4分音符でドレ、8分音符でミファソラとなります。

上下カーソルで半音あげたり下げたりできます。例えばgと入力して左カーソルでその音符にもどって、下カーソルを押せばソのフラットになります。aが入力されているところで上カーソルを押せばラのシャープになります。

音符を入力した後に左カーソルでその音にもどって、Ctrl+上下カーソルでオクターブを変更できます。例えばcと入力して、左カーソルでもどり、Ctrl+上カーソルを押すと1オクターブ上のドになります。逆にCtrl+下カーソルなら1オクターブ下になります。

音符を入力した後にShiftを押しながら次の音符を入力すると和音になります。たとえば、cと入力した後、Shiftをおしながらe、そのままShiftを押したままgと入力するとドミソの和音になります。

和音が入力されているところでAlt+下カーソルや上カーソルを押すと、和音のそれぞれの音を確認できます。

Alt+上下カーソルで和音の変更したい音に合わせて、Ctrl+上下カーソルでのオクターブの変更や、上下カーソルでのシャープやフラットの変更ができます。

Ctrl+左右カーソルでは小節単位での移動になります。

Alt+下カーソルを押すと譜表2の入力になります。ピアノの楽譜なら左手の部分。Alt+上カーソルで譜表1にもどります。

また和音が入力されているときには、Alt+下カーソルや上カーソルを押すと、まず今の五線譜内の音の移動になり、和音の一番低い音のところでAlt+下カーソルを押すと下の段の五線譜に移動します。

音符入力モードで、スペースキー押すと、選択されている位置から入力されている音符をmidiで連続再生で聞くことができます。

その他

  • sを入力してから音符を入力するとスラーがつく
  • 音符の後ろに+を付けるとタイになる。小節をまたぐ長さの音符を入力すると自動的にタイでつながれた音符に変換される。
  • 音符入力モードを抜けてからCtrl+lを押すと歌詞(liryc)入力モードになる。音符に対応する文字ごとに半角スペースを入力していく。
  • 音符入力モードを抜けて、Ctrl+kを押すと、コード入力モードになる。デフォルトではCメイジャーをcma、マイナーをcmiのように入力する。

参考

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